オークション理論の基礎(著:横尾真)を読んでる。説明が丁寧でわかりやすい。以下、勉強になったことの個人的メモ。重要そうなところは、後日整理して再ポストする予定。
- オークションは不完全情報ゲーム。
- ここの例とは異なり、相手の利得行列などの情報が分かっていない状態で行うゲーム。
- 相手がいくらまで金を出すとか、どこまでリスクをとるとか、事前にわからないからね。
- オークションの仕組みやルールを「オークションのプロトコル」という。
- オークション参加者が自分の評価値を正直に入札するのが支配戦略となるプロトコルは「誘因両立性(Incentive compatibility)がある」という。(この言葉は「行動実験」を行う時にも意識されるらしい。実験する時には、アンケートなどに被験者が正直に答えるようにしてほしいから。)
- 様々なプロトコルがある。
- 買い手・売り手のどちらか一方だけが複数でオークションを行うものを「片方向オークション」という。
- 片方向オークションの例
- 単一財のオークション
- 公開入札方式 (open bid auction)
- 英国式
- 支配戦略「少しずつ値を上げて、自分の評価値より大きくなると、ビッドをやめる。」
- オランダ式
- 戦略的に第一価格秘密入札と同値
- 一般的な支配戦略は存在しない。(相手の戦略による。)
- 封印入札方式 (sealed bid auction)
- 第一価格秘密入札
- 戦略的に、オランダ式と同値
- 一般的な支配戦略は存在しない。(相手の戦略による。)
- 第二価格秘密入札(ビックレー方式)
- 支配戦略は「自分の表価値を正直に入札する」こと。
- つまり「誘因両立性」がある。
- 【収入同値定理】・・・ベイジアンナッシュ均衡が存在する場合、均衡点の収入の期待値は上記4つのプロトコルで等しくなる。
- 複数財のオークション(組み合わせオークション)
- 同時多数回オークション(英国式の一般化方式)
- FCCの無線周波数帯域の使用権オークションで使用されている。
- 一般化ビックレー入札
- 誘因両立性あり。
- 支配戦略均衡における割り当て結果はパレート効率的。
- 買い手・売り手の両方が複数のオークションを行うものを「ダブル(両方向)オークション」という。
- 例えば、株取引なんかがこれに相当する。
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